「轟轟戦隊ボウケンジャー」#25 禁断の果実②


①はコチラ


【燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや】

 故事成語の意味は「小人物は大人物の深い意志など理解しようもない」との事。

 アクタガミは何故人間の行く末を案じ、自ら悪者になって警鐘を鳴らそうとしたのか。別にアクタガミがそんな事する道理は全くない所が、今回の話の非常にイヤらしい(誉めてます)部分です。
 バカで役立たずとシズカたちに罵られた彼が、意趣返しとして「何か」の役に立ちたかった、その対象がたまたま人間だっただけ、だったとしたら、とても切ない今週のボウケン。
 

【使命って何だよ! 誰がそんな事決めた!】

 知恵の果実を食べてしまった自分の運命を使命というアクタガミに激昂する映士。天才になったのだから、本来ならいくらでもダークシャドウやボウケン面子たちに対して上手くズルく立ち回れただろうに、知恵の果実を食らった所で、結局彼の本質は心優しく穏やかで、そして「バカで役立たず」のままなのでしかないと思ったくだり。

 そして、何度も「頭がよくないと生きていけない」的発言をしながら、自分自身も運命に対して上手く立ち回れているとは到底いえない映士の、「他に道がある筈だ。探そうぜ」という台詞に、「時間がない」とかえす、つまり時間があったなら、という意思表示をしたアクタガミをブッスリ背後から貫くヤイバ様。

 ヤイバ様的にガジャ様やリュウオーン陛下、「ヤキトリ」発言のゲッコウ様についでのお笑い軍団入りは何としても避けたい所とみましたがそれにしたって、一見紳士的なのに外道って一番酷いタイプなヤイバ様。敵方最後のマジな人です。頑張れ。




【尊きもの②】

 ヤイバ様に倒され、巨大化暴走した彼が(おそらくはこうなる事を予測して)映士に渡していた、映士は友情の証と信じていた影忍法の札によって爆散、悲嘆に暮れる彼の前にひょっこり現れたアクタガミ。

 知恵の果実の効果も切れ、映士のことも忘れてしまい、「お腹空いた」と訴えるアクタガミに、キュウリを渡す映士。
 映士が野菜を渡すのが「友情の証」である伏線(#21)に、もうこのあたりから切なくてじたばたしだす亜姫。



→誰にも見つからないよう生きる事を諭し、友を森に逃がす映士。
「よかった。これでよかったんだよな? さよなら、アクタガミ」が聞こえたかのように遠く振り返り、小さく手を振るアクタガミ。アンギャー!(切なさが昂じてキレた亜姫の絶叫)



→そして半分人間ではない映士は、自分を信じてくれた人間たちの中へ帰っていく……


【今週のスーパーヒーローコント】

星獣戦隊ギンガマン」。前原一輝さんとか照英とかエンディングが何故か全裸トカ。 菜月が持ってる妖精ボックは倉庫から出してきたのかどうかが気になりました。


【次週予告】

 姉さん!! そしてガジャ様の「シンデレーラに呪われーる」発言に名作の予感が!