「仮面ライダー電王」#49 クライマックスは続くよどこまでも


 スッキリしないことはスゲー多いけど、終わった時点での不快感は全平成ライダー中では一番低い最終回。脚本の小林靖子女史が「特撮ニュータイプ」のインタビューでかつて述べていたように「モモタロスがいる限り暗くはならない」に尽きます。スッキリしないことはホント多すぎだけどな! 白鳥百合子さんのことは永遠に根に持つと思います。


侑斗のクライマックスには泣きました。何故か(本当に理由がわからない)消滅したデネブを探してゼロライナーに戻った侑斗、テーブルの上には侑斗のためにデネブが拵えたいつもの食事と「椎茸ちゃんと食べて」の書置き……泣きながらご飯をかっこむ侑斗、その侑斗をドアの向こうから出るに出られずおどおど覗くデネブ(何で消滅しなかったのかは石丸謙次郎が何か言ってたが意味はよくわからない)、デネブに気がついた侑斗、飛びついて「椎茸入れんな!」と泣きじゃくる、抱きしめるデネブ……もうダメだぁー!!!(号泣)


 ちゃんなかさん(中村優一)のこんな穏やかな貌は「響鬼」の時には一切見れなかったので、ものすごく感慨深かった。彼の起用はものすごく意図的な配慮だったと思うのですが、平成ライダー全体でも珍しい、主人公と敵対しない2号ライダーとしても、キャラクター単体としてもよいキャラだったと思います。

結局桜井と侑斗という2人の人間の時間と存在が犠牲になった結末だよな……。一瞬記憶の戻ったお姉様の台詞からすると、野上姉弟を起点にした世界は一本しかないけど、桜井と侑斗を起点にしたパラレルワールドは侑斗 → 桜井 → 侑斗へループする限り無限に存在し、いつか侑斗がそのループから抜け出して、どこかの世界で愛理さんと添い遂げ、ハナのいる世界へ、白鳥百合子さんの所へ繋がるのかもしれない、という感じなんだけど、勿論本編では全く説明ナッシン。どうでもいいことなんですね。そうですね。



「いつか、未来で」

 どうやらまだ本当に続くらしいってことで!


【次回作】

 今度こそ真面目に観るのは放棄しようと思ってるんですが、杉田とザンキさんの所為でどうなることやら。