「SKET DANCE」スイッチ・オフ編

※ストーリーに対しての明確なネタバレは避けてますが、まあ何となくはわかってしまうので未見の人はご注意。

【俺は、喋ることをやめた】

SKET DANCE」という作品がアニメ化、と聞いた時、僕の不安は「スイッチ・オフがやれるのか?」でした。
自分の声では一切喋らず、脅威のタイピングによるノートパソコンの合成音声で会話し、ややこしい事態をさらにややこしくする男、という「大分ヘン」な男スイッチ。その彼がまだ自分の声で喋っていた頃に起こった、ある悲劇を描いた「スイッチ・オフ」。現在進行形の原作内でも屈指の鬱エピソードにして、登場人物の一人が「殺されてしまう」という、かなりショッキングなエピソードです。

如何にテレ東といえどアニメゴールデン枠だし、以前「家庭教師ヒットマンREBORN!」のアニメ化の際、原作では自殺未遂騒動を起こしてしまう山本武登場編がまるまる差し替えになった経緯もあるし*1、こりゃ差し替えられるのではないかと(ちょう上から目線で)危ぶんだのです。

結論としては真正面からやった。

【スイッチ14歳】

→原作ではスイッチこと、笛吹家で「スイッチ」と呼ばれていた兄弟の描写についてある「仕掛け」がしており、アニメもその手順を踏襲しているんだけど、だけど…杉田智和声でバレバレという罠があった! そりゃそうだ! でも別に声優がどうとか気にしない人は騙されるかもしれない。


→動いて喋る学生服メガネ笛吹弟の破壊力結構ハンパなかった(ヲイ)。


→よく見ると鏑木・T・虎徹さんも立ち読み。

【ストーカー騒動】

→笛吹兄弟の幼馴染・沙羽に起こったストーカー騒動。その中で彼女への想いからギクシャクしてしまう兄弟と彼女の仲。ほんの少し会話が噛み合わない、いつまでも「3人」ではいられない、どこにでもありそうな幼年期の終わりの風景だった。筈だった。

この時の彼らの対応を迂闊というなら、ホント3人とも迂闊、に尽きるんだけど、彼らを責めることができるだろうか。

【スイッチ・オフ】

→ズレたメガネに一瞬でも欲情した僕が病んでると思いました。


→「兄」と「弟」逆転移による精神バランスの崩壊、実は相思相愛だった幼馴染とのおそらく永遠の別れ、些細な一言から全てを失ったと自らを責めつづける「彼」は、そして己を殺すかのように全てのスイッチをオフにしていく……

【いまだ見えざるスイッチ・オン】


→特別EDから現在編へ。モモカの台詞から現在に引き戻される演出は原作の展開を知ってると「おおっ!」と思いました。そしていまだ語られぬ「スイッチ・オン」。自分を殺してしまったスイッチが如何にして現在のスイッチへと変化することができたのか? ボッスンとの出会いが語られる日があるのか?
この重苦しくも悲しいエピソードの次の回が「銀魂」とのコラボというゆり戻しに視聴者耐えられるのか!?

B005CXI0L6SKET DANCE フジサキデラックス版 2 [DVD]
TVアニメ≪CD付初回生産限
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ 2011-09-21

by G-Tools

*1:この差し替えは当時の時世を配慮した説あり