「花の詩女ゴティックメード」★★★★★（FSSファンは）

「ファイブスター物語」をご存知だろうか？　月刊「Newtype」に超不定期連載の長編マンガ、いいやおとぎ話である。この五つの星の物語に魅せられてしまった人々は、本棚に納めにくい単行本を買い、もっと本棚に納めにくい規格外サイズのデザイン集を買い、新刊が出ないと嘆き、新刊の前に連載が再開しないと嘆き、それでも五つの星に思いを馳せる事をやめられない。完全にハマった人が負けの作品である。
「ファイブスター物語」の前では、冨樫義博の休載期間もエヴァシリーズの思わせぶり展開も全く大した事ない。ファンが最も恐れるのは永野センセーが健在な内にどれだけその脳内のファイブスター物語を形にしてくれるのかという事である。魔導大戦終わるのか？　連載再開はいつですか！？（もう6年ぐらい休載）

映画の内容は、ファイブスター物語を知っている人はお馴染みフィルモア帝国建国エピソード。もろ単行本12巻のラストの台詞にかかる内容であり、太古に殺戮兵器として誕生した人間たちの裔であるトリハロンとベリンが、そんな自分たちでも荒れた地に花を咲かせる事ができるか否や？　という回答のでない問答の話であり、ファンが全員見たかった最強モーターヘッドバトル映画であり、エンドロール後にファン阿鼻叫喚のネタバラシが待っているいつものファイブスター物語でした。
一見さんは宇宙の果てまで置いてけぼり作品ですが、もし一見さんがこれを見てちょっとでも心ときめいたらもうファイブスター物語の虜です。諦めて単行本とリブート単行本とデザイン集を買いましょう。

ファイブスター物語トレーサー Ex.1 (100%コミックス)
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