「ぐるりのこと。」★★★★

 ねじ切れてしまった人たちが法廷に立っている。そのねじ切れ加減を淡々と描く法廷画家がいる。そのねじ切れた人たちをがニュースとして発信され、完全な他人事として受信するわたしたちの、わたしたち自身のねじは本当に締まっているのか? もしその、「私だけは大丈夫」というねじが一本取れてしまったような気がした時、どうすればいいのか。
 失われたものは取り戻せない。だけど新しいものがちゃんと補われる、これはそんな話です。物語もキャスティングもびしりと決まった快作。面白かったです。