「平清盛」最終回 遊びをせんとや生まれけむ


→33話以降、感想サボってスイマセンでした。色々と書きたい事があるのですが、とりあえず最終回についてレビューさせてください。

【清盛、逝く】

→ウェルダンに茹で上がる死の床(熱病描写は完全にギャグ)で、「頼朝の首を墓前に備えよ!」と絶叫して果てる清盛翁。
生・老・病・死、人間ならば誰もが通らざるを得ない4つの様をこれほどに体現した人はいない、とフジッキーはベタ褒めてましたが、厨二病少年からボケ老人までを演じわけた松ケン先輩が凄かったです。特に重盛を失ってからのまだらボケ具合は圧巻でした。史実の清盛様も草場の影でガッツポーズしてるに違いありません。

さて、そんな清盛翁が結構冒頭でサクッと死んだなぁ、と思っていたら!

【清盛からのメッセージ】

注:本体はフジッキー。

若いころは都でブイブイ言わしてたけど、美人にコロっとやられてしまい、不倫の果てにDVやらかして出家したフジッキーも、長年の修行の結果、召喚術を身につけたのであった、という岡田将生のナレーションはありませんでしたが、兎に角フジッキーの謎の能力で死んだ清盛が召喚されて、平家一門とご対面。笑っていいのか泣いていいのか。
各人への別れの言葉で一番おもしろかったのは「平家にあらずんば人にあらず」という千年後にまで伝わる名言?を吐いたゴ―森田への、「時忠にあらずんば平家にあらず」ですかね。殿! うまいこと言ってる場合じゃないよ! と思わずツッコんだ。

【平家滅亡】

→これまでの源平ものだと清盛が死ぬ前後から始まって、壇ノ浦までがなっがいわけなので、壇ノ浦まで速攻+平家一門の顛末が名場面とナレーションで片付けられる演出は斬新でした。これも清盛、という存在が大きすぎた反動、という事で、ここまで付き合ってきた視聴者には納得の演出ではあるのですが、タッキーの「義経」に続いて出番ブッ飛ばされた平敦盛さん(超絶美少年)の大河登場は何年後になるのでしょうか。

【神木義経きゅんが完璧すぎたので逆に勿体無い件】

→先週まで兄上と仲良くしてたのに、今週マッハでお堂で自刃とか、妙に神木きゅんプッシュしてた割には駆け足どころじゃないマッハでの出番終了に泣きました。神木義経きゅんでスピンオフやってください(真顔


→弁慶の人生もじっくり描いてきたのに神木きゅん同様マッハで終了。

【そして、伝説へ…】

→歴代大河でも屈指のグランドエンディング。これはもう映像で見ろ! としか言えない。


清盛の魂を出迎える一門の中に、窪田正孝を視認した瞬間の亜姫篤の血圧が推定200突破。イィィイイイイイヤッフゥオオオオオオオオオオ(略


→小松殿が死ぬ前後の回は、「もうやめて! 重盛のライフはゼロよ!」と口では言いつつ、「美味しい! 美味しすぎるこの役! ありがとう藤本先生!」と顔でニヤニヤする二律背反に激しく苦しんだ? のも懐かしい思い出です。

平清盛なくして、武士の世は、なかった】

→僕の記憶に間違いなければ、第一話の冒頭で頼朝が口にした言葉が、最終回のラスト台詞。
この言葉とともに現れたのは、もののけに呑み込まれつつあったボケ老人でも、人臣を極めた相国殿でもなく、「俺は誰なんだ!」と叫んでのたうちまわっていた無頼の高平太という〆。

いやはや見事な「物語」でした。

総括は後日。

4149233616平 清盛 完結編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
NHK出版
NHK出版 2012-10-31

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