「ビブリア古書堂の事件手帖」の主題歌が「ネバーエンディング・ストーリーのテーマ」のカバー曲な件

ただでさえ、「主演女優が原作の表紙イラストと違いすぎる」「原作では妹だったキャラが弟になってる」など、原作からのタイアップ改変がダメな方向で話題の「ビブリア古書堂の事件手帖」のドラマ化ですが、本日発表された新たなタイアップが、全く違う作品の原作ファンを怒らせる事態と相成りました。

【EXILEの妹分「E−Girls」、剛力主演の月9歌う】
 来年2月20日発売の新曲「THE NEVER ENDING STORY」で、1984年に公開された米・西独合作映画「ネバーエンディング・ストーリー」のテーマ曲をカバー。
 「ビブリア−」は古書堂を舞台に古書にまつわる謎、秘密を解き明かし、時を超えて人と人との絆を紡いでいくヒューマンミステリー。同局の小原一隆プロデューサーが古書、ミステリー、絆というドラマのキーワードを連想した際、頭の中に浮かんだのが「ネバーエンディング−」のメロディーだった。

 そこで「原曲そのままではなく、時代性を反映させたアレンジで、なおかつ月9のメーンターゲットである若い女性が共感してくれるものにしたい」と考え、E-Girlsにオファーした

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/121211/ent12121113190011-n1.htm

原曲にも原典にもミステリーの要素は皆無なんですが。
タイアップにおける、どこまでも心のないタイアップ理由はいつもの事ですが、さも原曲や原典をリスペクトしている風なのが、実に腹立たしいです。
いまのところ誰の得にもなってない本映像化ですが、事前の評価は散々だったものの、蓋を開けてみたら予想外に面白かった「謎解きはディナーのあとで」や「鍵のかかった部屋」に続くヒット作となるのでしょうか。気分的には思いっきりコケてもらいたいのは僕だけでしょうか。

さて、今回タイアップ戦略の餌食になった「ネバーエンディング・ストーリーのテーマ」がかかる映画「ネバーエンディング・ストーリー」は、ミヒャエル・エンデの傑作「はてしない物語(日本名)」の映画化で、1984年(日本公開は1985年)に公開されています。僕の年頃の奴は少なくともテレビで一回はお目にかかった事があるはずです。かつては日曜洋画劇場でよくかかっていたので、最近発表された「思い出の日曜洋画劇場 作品ベスト100」で8位にランクインされてました。

http://www.tv-asahi.co.jp/nichiyou/sp45ranking/result.html

僕もこの映画は大好きです。というか熱狂的に大好きです。厳密に言うと「原典を崇め奉っているので、映画は色々あるけれど、原典を教えてくれた、という意味で」大好きです。この話になると、ちょっともうただのウザい32歳と化すので割愛させていただきます。

そんな一部熱狂的な信奉者を持つ映画の内容を知らない、という人も、一度は耳にした事がある、というぐらい、この映画の主題歌はヒットしました。今回EXILEの妹だか何だかがカバーするのはこの主題歌の方です。これまでにも国内外のアーティストの間で何度もカバーはされているので、色々と比較する、という点では面白いかもしれません。


→原曲。リマールの「ネバーエンディング・ストーリーのテーマ」

羽賀研二版。誰もが忘れたい破壊力抜群。多分コレを越えるカバーはない。

坂本美雨版。

中川晃教版。

→オマケ。箱根駅伝で何故か使用されていた「喜びの飛行」。これも映画内で何度も出てくる幸運の竜・フッフールのテーマ。

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