「ハンナ」★★★


人の息遣いが殆どしないフィンランドの奥地。外の世界で生きていくため、悪い魔女を倒すための訓練を積んでいた少女ハンナは、ついに旅立つことを決意する。あっという間に「悪い魔女」をバキばりの徒手空拳で倒したハンナは収監されていたCIAの施設を脱出し、パパと合流を約束したベルリンを目指す。旅路の中で出会った人の群れ、喧騒、音楽、ともだち。しかし、実は彼女が倒した悪い魔女は替え玉だった。放たれる魔女の追っ手たち。徐々に狭まっていく、ハンナと魔女の手先とパパの距離。そしてようやくたどりついた目的地で彼女を待っていたのは……。

グリム童話と音楽が物語の重要な要素で、それがすごくカッコよくハマった映画でした。特にアバンとクライマックスの対なる演出は秀逸。音楽に初めて触れた少女の言葉なき「カルチャーショック」のシーンも好き。
あとクライマックスでケイト・ブランシェットがものすごいところから登場してきて、すごく面白かったのですが、誰も笑わないので、心の中で大爆笑してました。あれがシリアスな笑いって奴だよ! ケイト・ブランシェットのシーンは大体どこもかしこもそんな感じで、しかし彼女がやってる事はおぞましいことこの上ないのも「グリム童話」のそれと綺麗にハマってる感じがしました。