「ケータイ捜査官7」#40 桐原とサード


【殺意】

殺したから殺したい男と、殺されたから殺したい男。ベクトルの対極に位置するだけで、それは所詮同じ穴の狢でしかないのだろうか。だからサードは止めたのだろうか。「そんな頭の悪い事をお前はするのか」と。網島ケイタも叫んだ。「人を殺すために仕事をしてたんですか」と。復讐者にとって、これほど残酷な制止の言葉はないだろう。誰も桐原の行為を肯定してくれないのだから。


【ゆるしの秘蹟

桐原の行為は組織においてはどうやら黙認されていたっぽいけど、そのことについて網島ケイタが美作に怒ったように、誰かがそれを責めなかったから、彼は一線を越えそうになったのかもしれない。どんなに理不尽でも赦せなくても救われなくても、それはやはりまごうことなく同じ悪なのだと、誰かが彼を責めなかったから。サードと網島ケイタは彼を責めた。友情を壊してでも。バディの縁を切ってでも。桐原のために。


【網島ケイタの敵】

桐原はケイタに、ゼロワンを赦したお前のようには赦せないと叫んだ。登場の度に存在のキモさ(笑)に気合が入っている間明蔵人は、そんな桐原を理解できるとうそぶく。桐原のアンカー離脱フラグは「ケータイ死す」の時もチラッと出たけど、でもこれは「真の敵」存在に対するフェイクのような気がするなぁ。
だってケイタはその気になれば世界最強のネットワークを統べる存在だけど(セブンはともかくゼロワンはケイタの危機なら世界のネットワークを容赦なく使うと思う)、肉体的には未熟で不熟な少年である事を考えると、桐原がカラダ張って守ってくれないと。頑張れ桐原。君の人生はまだずっと続いていく。