「白夜行」最終回


 原作と違い、山田孝之綾瀬はるか嬢の最初に犯した犯罪からずっと2人を追ってきた武田鉄矢が、2人から見たらただ単に最も排除したい人物でしかなかった彼が、やっと「彼に捕まってりゃ、自分達はもう少しマシな人生を送れたのかもしれない」と画的に見せた、歩道橋での対決のシーンが良かったです。でも鉄矢のイントネーションは最後殆ど博多弁にしか聞こえな(略

 超久々のエンドロールで優しい笑顔を浮かべている山田を見て、ヨゴレに汚れて死んでいった少年の悲劇を思わせ、「子供」とまで言って情熱を注いでいたブティック経営に失敗、財産も家族も魂の片割れとも言うべき山田を失って、一人公園のベンチに座る綾瀬嬢の背中と、計らずもしかし、心優しい母親の元に生まれてきた山田の子供(タイムリーな言い回しだ…)が彼女に手を伸ばし、2人が手を繋ぐ……で、終わったラストシーンは見せ方はよく出来た映像でした。

 その反面、小出恵介君は一体何を余計な事しに今更再登場なのか、トカ、カッシーの出番はあれだけ!? とか、2人以外のキャラの扱い(特に警察の人の凄い無能ぶり)が最後まで雑すぎたのは気になりました。完全版DVDで補完されるかもしれないけど、そういうのは卑怯だと思います。


 しかし当初のキャッチコピー「愛する事が罪だった、会えない事が罰だった」は本編で全く意味を成してなかったのはアレいいんですか?