「電車男」2回目


 2回も観に行った理由は原作本が好きとか、この映画がすっごい面白いから! などという事は全くなく、2回とも舞台挨拶に山田が来るから、という大変即物的な理由でございました。しょうがないだろ好きなんだからさ! たまにはいいじゃないかハメはずしたって。しかし実際ご本人を前にしたら亜姫は凝視するのが精一杯でした。もう全身硬直。だって最前列だよ!(2回目の方が)。最前列って何か非常事態発生ですよ!? 最早固まるほかに普通人には精一杯でした。固まりながらも網膜に焼き付けるべく目を必死に見開いてました。


 というわけで六本木ヒルズのヴァージンシネマで最前列で映画を観てきた亜姫ですが、普通の劇場だって前すぎる座席での映画鑑賞は体に悪いのに、ヴァージンのあそこは格別に体に悪いですよ。もう予告編から死にそうだったもの。本編なんて先日の1回目でストーリーは把握したので、もう山田チェックかアラさがし(すんなよ)で精一杯。


 田中幸太朗はあの扱いでギャラいくらだったんだろうとか、パソコンの電源消して寝ろよ! ノートは点けっぱなしにすると燃えるぞ!とか、2ちゃん用語とオンドゥル語はどっちが面白いだろうとか、掲示板っつうよりチャットだよあれ、とか瑛太さんのコスプレ(衣装)は何気に山田以上の羞恥プレイとかオレンジレンジの主題歌はレンジが苦手な人には軽い嫌がらせだとかまあ色々。

 あと中谷さんと山田じゃどうあっても恋人同士というより仲のよすぎる姉弟にしか見えないというのは画的に上手いと思いました。

 というのも昔「青の炎」を観に行った時、あややファンとニノさんファンがお互いのキャラの所為で(作品中で)不幸になったとののしりあう現場に出くわしてしまい、別にあややとニノさんは本編中ではちゅーすらしないのに、この殺伐とした空気は何事かという事があったわけで。
 ああ彼(彼女)らは知っているのでしょうか。「青の炎」の原作ではこの2人は一線越えてた事に! このくだりがオールカット、映画本編ではプラトニックまっしぐらだった理由がはっきりわかりましたね。映画的にはあややより妹役だった鈴木杏ちゃんとニノさんの関係の方がニュアンス的にヤバかったわけですが、兄妹なら文句ないのはまた摩訶不思議。

 まあそんな感じで、ファン心理対策までばっちりの「電車男」。気軽に楽しめるデートムービーではないでしょうか。ネットにおけるそういった現象そのものに対してどうこういう話じゃないので、ネットがわからなくてもアニメがわからなくても、ハンドルネームがわからなくても大丈夫。俳優の名前がわかってれば全く困りません。


 ちなみにこの映画はエンドロールが終わった後にオマケ、というか、ドラマ版とのコラボが入るわけですが、このシーンの山田が自分の中では最大の見所でした。何だあれ! 反則! ただ同時にこのドラマ版の予告挿入ひとつで映画としての価値は問題外のレベルに一挙到達しちゃったと思うのもまた事実。