「踊る大捜査線2」


 長い、そして辛い。


 この辛さを全部ツッコみするには相当の体力と長文が必要なので、割愛。
 ひとつあげるならば冒頭、SATの演習の犯人役を勤めたイチ警察官の主人公およびその愉快な仲間たちが、演習中にも関わらず暢気に遊んでいるので、メンツの潰れた本庁のお偉方がこぼした現場蔑視発言に逆キレ、逆にSATを全員捕獲、お偉方のメンツが更に丸つぶれ、というオープニングから笑うどころか胃がねじれるような辛さが始まって、以降延々3時間近くエンディングまで3分に1回は辛くてたまらない展開がてんこ盛り。


 しかしこの作品における真のヒドさは、内容如何ではなく(内容も勿論酷いんですが)、このような作品でさえ、上手に宣伝すればドル箱商売という方法を確立させてしまった業界に対する何ともいえない苦々しい感情であり、以降のいわゆるヒット映画やドラマにおいてこの方法は少なからず使用されている事に、邦画とドラマの極寒の時代を感じずにはいられないあたりかと思われます。
 あといかりや長介がまだ生きているような気がして、ほんの少し切なくはなったけれど、それは別に作品とは一切合切関係のないところの感想。