「世界の中心で、愛をさけぶ」#10


 亜紀の夢をかなえようとする行為は翻って、彼女の自殺行為を助けているようなもの、という事実に朔太郎の精神が耐えられなくなっていく過程はもう感動とか号泣とかを通り越して凹むわ!な第10話です。


 このオーストラリアへ行こうとする行為が亜紀の自殺、というドラマの解釈の仕方は、個人的にはかなり興味深かったのですが、どうでしょう。またサク1人なら亜紀の自殺は夢見てるだけですんだのに、周囲の人間の優しさの所為で、サクに実行できる環境を整えさせてしまうというのも何とも皮肉です。


 以下目に入った部分をツッコみ。

腑抜け状態のサク
亜紀以上に死にそうな感じなんですが……しかももうヘロヘロの亜紀に突き飛ばされてフッ飛んでたりして、それはもうちょっとサクも入院した方がいいんじゃないか、という感じなやつれ具合でした。
夢見る死床の亜紀
「死に方を夢に見る」のはもう大末期症状だと思うんですが、夢見てるだけ幸せなんじゃないのかな、とも思います。いやでも残された人間にはトラウマだよなぁ。
空港
1980年代に表示板にハングル文字はなかったと思ったんですが……
亜紀の骨
現代篇にて前回、ブチ撒かれてしまったわけですが、まだ瓶に少しだけ残っているし……と油断してたら、雨風に晒されて溶解!! ノー!! 


 というわけで次回最終回ですが、映画版では森山未來はドン底の底! みたいな場面で出番が終わってしまって「ま、まさかあれで森山未來の出番が終了なんて事はないよね! ね!?」と事実を認められない内に平井堅が聞こえてきて凹んだのですが、ドラマでもドン底の底! で山田の出番が終わってしまうのか、そこに興味があります。いやドン底で終わらないと、現代のサクが17年も引きずらないと思うので、ドン底なんでしょうけれども。