『鋼の錬金術師』#28「一は全、全は一」
鋼世界における錬金術の根本、「理解・分解・再構成」と双璧を成す「一は全、全は一」の理論をカラダで覚えさせられたエルリック兄弟の過去話。すっかりサバイバルに慣れた現在と、飢餓に苦しむちびぷよ時代との交差具合が綺麗に繋がっておりました。
でも一見、兄弟が真理を学びなおす話のように見えて、この兄弟がそも錬金術を極めようとした理由が、「母さんに誉められたい」「母さんの笑顔が見たい」「母さんを生き返らせたい」という情念に縛られていて、結局その思いが故に修行を乗り越えてしまったということ、師匠が伝えんとした事は微塵も理解しちゃいなかった……というのが、浮かび上がってきたような気がします。
かように骨子が悲劇なので、どんなに「エドの世話を甲斐甲斐しく焼くアル」「エドの耳をつまんでお説教なアル」に悶えてても、何か空しいというか切ないというか自分がバカのような。
そして遂に出てきた謎の少年。OPからしてウロボロス組の一員かと思ってたんですが、最初ハダカだったのに錬金術で服を組成して、アレ?
人造人間は錬金術を使えないという設定があったハズ……。あれ、あれー?