面白いドラマをありがとうアワード2012・自分の分
2012年も最終日です。というわけで自分の企画の自分の分です。
【1】2012年にTV(キー局・U局・BS・CS)でオンエアされた、日本の新作ドラマで面白かったものを3つあげてください。できればその理由も教えてください。
個人的な見解ですが、良質なドラマ作品の定義は、「脚本と役者と演出のバランスの妙」だと思います。2012年は意欲作・実験作が目立った年ですが、それ以上に「バランスがよかった」と感じた3作品を挙げさせていただきました。
【リーガル・ハイ】
→時事問題に対する視点を取り入れつつも、あくまでコメディというドラマのラインを絶対に越えなかったのがよかったと思います。全話さまざまに思い入れがありますが、一番好きなのは醤油一族の陰謀回の予告編。
【カーネーション(後半戦)】
→これ以上ないくらい物語が円熟しきったところでの尾野真千子から夏木マリへのヒロイン交替にトーンダウンを案じたものですが、とんだ杞憂でした。最後の最後のエンドロールまで素晴らしかった。これほどの朝ドラもう二度と出てこない。
【鍵のかかった部屋】
→2012年の貴志祐介作品映像化ラッシュの中では多分いちばん期待されてなかったと思うのですが(酷)、気持よく裏切られた一作。僕が面白さの基準としたバランスという点では、脚本と演出において各回毎のクオリティにかなり差があったのを、役者の演技(特に佐藤浩市)で補填することで微妙なバランスを保ち続けたとおもいます。
この3本以外にも面白いドラマがなにかと多かった2012年です。ただ、BSプレミアムで「SHERLOCK(BBC)」シリーズの最新作を見た時、「ヤバい、日本のドラマ勝てない…」と思ったのも事実です。日本のドラマが絶対に越えられない壁を越え、まちがいなく世界で一番おもしろいドラマである「SHERLOCK」。日本のドラマがそのように称される日が来るのでしょうか。来てくれたら嬉しいですが、まだまだ壁ははてしなく高いと思いました。
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【2】2012年にTVでオンエアされた、日本のドラマを書いた脚本家で、1人挙げるならばどなたでしょうか? できればその理由も添えて挙げてください。
・藤本有紀
「平清盛」という面白き物語をありがとうございました。大河ドラマは脚本家の力量とは全く別に、時代考証や古典の引用からの取捨選択も重要な要素です。そういった部分の一端がTwitterの公式実況解説でちょこちょこ垣間見えたのは面白かったですが、もっと知りたいので、全脚本集を出してくださるとありがたいのですが…。
【3】2012年にTVでオンエアされたドラマに出演した役者さんで、素晴らしかったと思う人を挙げてください。ここは人数も海外も問いません!
・綾野剛
→個人的に「仮面ライダー555」から知っているのでこの大躍進、なんと感慨深いことか。
・高橋光臣
→個人的に「轟轟戦隊ボウケンジャー」から知っているので以下略。日産のCMで松ケン先輩と共演してるの見た時には僕感激のあまり号泣。よかったねチーフ!
・窪田正孝
→同年代の中では頭5つぐらい飛び抜けた実力を擁し、良作品に恵まれてきた彼の、満を辞しての大河ドラマが「平清盛」で本当によかった。
・佐藤浩市
→三國連太郎化してきた佐藤浩市元年。
・ミキプルーン中井貴一
→佐藤浩市同様、ちょっとイマイチなドラマであっても、役者の力でかなり補填できるし、よいドラマであればその魅力が120%発揮される、を体現した人。これをプルーン力と言います(言わない)
以上僕のアワードでした。募集はまだまだやっておりますので、皆様お誘い合わせのうえ、ふるってご参加ください。では、よいお年を!
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