「SP 革命篇」★★☆


前編が野間口徹のコスプレ大活躍映画なら、後編は堤真一の一挙手一投足にじったんばったんする映画でした。波岡一喜兄ィの素晴らしいチンピラ仕事(誉めてます)も鉄板。ネタ的なところだと「仮面ライダーオーズ」の真木博士のインパクトが絶大すぎたが為に、神尾佑さん見るたびに「人形乗ってねぇ…」って思ってた。

ドラマ版、前作劇場版から持ち越してきた種種の出来事については、一応オチがついてました。でもこの話の根幹テーマのひとつである「このくにをどうにかしなきゃ」的部分については、正直「またか!」という気分です。その手合い今年だけでも、もう3回ぐらい聞いた話!
思うんだけど、こういう話を書く場合、その作り手が「誰にどー思われようがこうする! 俺はこうやってこのくにをどうにかするから! ヨロシコ!」という断固たる意思がない限り、何の説得力にもならない気がするのです。ここのところ見た映画でその「誰にどー思われようが」というものを体現してるのって、「ダークナイト」のジョーカーさんしかいないよね。あのぐらいの意思がこのくにの人間に発揮できるのか。そこだよ。
またしちメンドくさいことに、この作品の中で堤真一が演じるキャラ自体が、その件について内面でブレている設定なので、ブレの象徴、「堤真一の中にある善き正義の体現者」である岡田准一と対峙するクライマックスでの緊迫感が失せてる気がしたです。


B004KSRKWYSP 野望篇 DVD特別版
ポニーキャニオン 2011-04-23

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