「アリス・イン・ワンダーランド」★★★☆


アリス19歳・なんだか最近…イライラする!(そんな事は言ってません)が迷い込んだ不思議の世界。その世界を「自分の夢」だと思っていたアリスですが、実は…という話。この「実は!」の部分がこの物語の全てといってもいいんですが、個人的にはやや消化不良。
ファンタジーの苛烈さは、ときに現実の苦難を凌駕する。それを乗り越える人間の力は何か。愛か、勇気か、大人気の概念「わたしらしく」か。
その問いに対し、「誰に何と思われようが俺こう思う!」的意思が弱いように感じました。そこを表明することは己の退路を絶つことなので、とても怖いことだし、映画の「考える余地」としてそこをボカすのは文句ない。でもそこをはっきり言わせてもよかったんじゃないのかなあ。「わたしらしく」って難しい。

造形ビジュアルのすばらしさに対してド素人の僕がどうこういえたものでもありませんが、キャラのぶっとばしぶりに対して、世界のありようはすごく人間の世界なんだなぁと思いました。