「華鬼 響×桃子編」★★(加護ちゃんと村井良大には星★★★★★)
映画としてはね、クソだと思うんですよ。深夜のB級イケメン消費ドラマレベルから脱しきれていない。が、しかしここに加護ちゃんこと加護亜依がクレジットされたミラクルによって、ものすごく面白い映画になってました。
とにかく加護ちゃんに襲い掛かる不幸の数々があまりにもハイクオリティ。これがアイドル女優だったらビタ一文感情移入できないのがミソ。役者の殆どが特撮経験者で、広義の意味では同カテゴリかもしれないが、「違和感」と「疎外感」が立っているだけで成立しているのは見事です。
「お人よしの風魔忍者(@「風魔の小次郎」)、「誰かの笑顔の為に戦う二代目空我(@「仮面ライダーディケイド」)と、どちらかといえば、気が弱くて優しい役どころが多かった村井良大の悪役演技もよかった。ああ罵られたい!(え)
以下加護ちゃんの受難を列挙。完全ネタバレなので、読む方はご注意ください。
- 冒頭から加護ちゃんのシャワーシーン! この時点で加護ちゃんが本気なことを悟る観客。
- 冒頭から5分ぐらい加護ちゃんの一人演技。これは……試練!(観客的に)
- 加護ちゃんが男に捨てられる(一回目)。
- 容姿が悪いと陰口叩かれまくる。
- 何故か逢沢りなも「可愛くない」と陰口叩かれてハブ状態。いやそれは無理があるんじゃ……。ただ異様に暗いのは確かで、これは一応終盤の加護ちゃん大ハッスルの伏線になっている。
- 加護ちゃん、未成年の役なのに、クラブでヤケ酒。加護ちゃん的にこれはいいの!?
- モテモテの逢沢りなに嫉妬して屋上でクサってる加護ちゃん。イライラした加護ちゃんは煙草を…吸わずに給水塔を蹴りまくる。加護ちゃんはよくモノを蹴る。
- 設定として鬼の男と子作りしなければいけない加護ちゃんは、世話人があてがった男としぶしぶお見舞い。男、出会い頭にホテルに連れ込もうとする。わかりやすいですね。
- そんな男をメヂカラで一蹴する村井良大。本作では鬼と呼ばれる男達が多数登場しますが、低予算映画なので、せいぜい目が光るぐらいです。
- 鬼を憎む村井良大の誘いに乗って、荒木宏文をおびき出すため、逢沢りなを呼びつける加護ちゃん。その後気になって様子を見に行くと、荒木宏文とバトって負けた村井良大が串刺しになっていた。
- 加護ちゃんが駆けつけるまでの間にも多少バトルがあったのですが、低予算なので演出がすこぶる適当。
- 自分を貫く棒を抜くように加護ちゃんに指示する村井良大。加護ちゃんが手間取ってると「ホントに使えねぇ女だな!」と一喝。加護ちゃんにっこり笑って、棒を押し込む! 呻く村井。
- 村井入院。女の子から山のようにプレゼントをもらっている。加護ちゃんからのプレゼントも仕方がないから、貰ってやると手を出すと、加護ちゃんは「プレゼントはもってきてないから、ここにある林檎を剥くわ」と返す。このあたりのやりとりはよかったですね。
- 彼氏を逢沢りなに紹介する加護ちゃん。その直後、彼氏からの連絡が途絶える。
- 不安になって村井に連絡を取る加護ちゃん。曰く、「強い鬼の花嫁は、他の鬼の男にとっても魅力的」なんだとか。加護ちゃんは魅力的じゃないと言われたようなものです。あんまりだぞこの展開!
- 加護ちゃん、男に捨てられる(二回目)。この場合男もハブされそうだが、いつだってハブにされ、バカにされるのは加護ちゃんなのだ。なんという理不尽。
- 女子寮へ逢沢りなを呼び出す加護ちゃん。巧妙(でもないが)に逢沢りなを一人ぼっちにする。
- 逢沢りなにむき出しの敵意を隠そうともしない女子寮女子たち。ナイフを手に襲いかかる!
- その頃加護ちゃんは、「自分より恵まれていた」と思い込んでいた逢沢りなの衝撃の過去を村井から告げられて動揺。
- 加護ちゃん、襲われていた逢沢りなを女子寮から救出し、森の中へ! 寮監とかいないのかここの
ホテル女子寮はよ! すいません、ロケが低予算なんで、女子寮が完全にただのホテルだったんです…。ともあれ血気盛んな女子たちはぞろぞろ2人を追いかける! - 逢沢りなだけを先に行かせ、身体を張って女子を食い止める加護ちゃん! しかし取り押さえられてしまい……キレた女子にナイフで傷つけられる。
- ウィリアムテルプレイ! 勿論林檎が的ではなくて、加護ちゃんの頭が的です。怖すぎる。
- 退学を決意する加護ちゃん。「何があったんだ…」と先生。色々ありました。どうでもいいけど、この先生役の人はスタッフか何かですか? 壮絶な棒演技。