「マン・オン・ワイヤー」★★★☆


理解できない生き物を天才と呼ぶことがある。彼は僕らの一歩先を行く者なのか、それともタダのキチガイなのか、所詮凡百の身には区別がつかない。だから僕らは彼を天才と呼ぶ。畏れと軽蔑と憧れを込めて、僕らは天才を讃えるのだ。

要はそこで綱渡りしようという気持ちがサッパリわからないわけですよ。理解不能すぎて、逆に面白い(笑)。
皮肉にも彼が綱の上を渡ったそのビルこそ、数十年後にグラウンド・ゼロと名を変えるあのビルなんですけど、その2つの出来事につながりなんて一切ないし映画でもそのビルの「その後」が描かれる事はない。でもその2つの全く別ベクトルの出来事があのビルの歴史の中で起ったって、ものすごい因縁を感じなくもない。