開局何周年だろうがどうでもいいんだけど「氷の華」
開局何周年という名目のドラマが多いですが、あれはなんだろう。ここ数年どの局でもこの開局何周年という名称を見かけるけど、すこぶるどうでもいいですね。
それはともかく、土日にテレ朝でやってた「氷の華」です。何か見てました。イマイチでした。あまりにもイマイチだったので、何が悪かったのか小一日考えてみた結果を以下に。
- 米倉涼子が殺人を犯すキッカケは飼い犬を惨殺されたから。なんだけどこの犬の存在は時間が経てば経つほどスルー。
- わんこを殺すようなドラマなんざキライです(個人的な嗜好)
- 平岩紙さんの目撃証言が正確すぎる。二夜連続で精密すぎる。
- 米倉涼子は家事全般何もできないけど、グラスを冷やすことだけはできる。冷やしすぎです。やたら冷やしたグラスが画面の中央に出てくるから「トリックに使うんだな!」と思ったら……やっぱり!!!
- 最初のひき逃げ殺人のシーンて結局偶然? 故意?
- 全ての事件の発端は米倉涼子の学生時代にあったという展開になってったんだけど、そのあたりの回想シーンが台詞だけで具体的な描写がほぼないので、何だかよくわからない。どんな手紙書いたら別れるんだよ!
- 劇団のパンフに芸名と本名を一緒に載せるもんだろうか。
- 舘ひろしが気がつくのが遅い。
- 一番演技が上手だったのは殺されたわんこ。ソファーで死んでる演技の時の亜姫家は「し、死んでるようにガンバってるー! 健気!」と大好評(えー)
総じて事件の連鎖の根底にあった「女の怖さ」が何かうわべだけで真に迫ってこない感じがしました。その点、去年ビートたけしでリメイクした「点と線」の夏川結衣の滲み出る怖さ(の演技)を参考にすればよかったのに。あのシーンの「怖さ」は軽くチビれるレベルだと思う。
あと上にも書いたけど、舘ひろしが気づく事実を視聴者は30分前には確信しているという点もダメダメです。そこをどうこっちに気づかせないかが「腕」だと思うんですが。ひとつ例を挙げると、犯人が偽装した母子手帳に書かれた女の筆跡の話があって、「よく見たら(本当の人と偽者の人で)筆跡が違う」みたいな事を刑事課で話してるんだけど、それがまあ視覚的にわかりやすくしたんだとしても「よく見なくてもよくわかる」レベルなのがダメなんです。筆跡たどられないように利き腕じゃない腕で書いたんだろ! ってデカならすぐ気がつけよ! 僕が気がついてどうするんだよ! もう特命係呼んでキテー!(演出つながり)
渡哲也との法廷シーンはそこだけ石原ドラマでした。刑事VS弁護士という煽りが本筋と関係なさすぎる。そしてここでも迂闊な捜査の所為で自爆して完敗する舘ひろし。ひろしもっとガンバって!
氷の華 (幻冬舎文庫 あ 31-1) 天野 節子 幻冬舎 2008-06 by G-Tools |