「RHプラス」#12


 この話における吸血鬼という存在は圧倒的に社会的弱者です。主人公たちはぶっちゃけ人間に囲われている事でその生活が成り立っており、外を歩けば難癖つけられて拉致監禁されたり、同族同士でも縄張りだなんだと襲われたりして、流血沙汰の憂き目に遭うし、作り手が意識したのかしてないのかは判らないのですが、希望的な未来は全く見えません。現状維持がせいぜい。暗い。

 ここ数話で主人公の誠君(三浦悠)が抱えるトラウマの発露が大きなウエィトを占めているのですが、このトラウマがまた救いようがありません。母親に捨てられ、預け先では虐待され、学校でイジめられ、それでもなお慕っていた母親は実の父親に殺されてしまいました。原作通りなら、彼には次回トドメが待ち受けております。この救いようのない地獄の苦しみから、果たしてヒロインは彼を救えるのでしょうか。ヒロインは栩原楽人です。「俺が傍にいるよ」と恰好いい事言って抱きしめた数分後にかっ攫われてしまったのはどうかと思いました。ダメじゃん。誠君はとことん不幸です。彼をさらったのは誠君のお父さんなのですが、演じるのは村上幸平。まさかここで村上幸平投入してくるとは。メヂカラで楽人を吹っ飛ばした幸平には大笑い。高野八誠との激突の予感がするライダー対決が拝めるという点でも最終回には期待。しかし本当にどういう落とし方するのか全く読めない。


B0013SJ0IQRHプラス I
アニプレックス 2008-04-23

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4757742096RHプラスオフィシャル写真集-吸血鬼たちの休日-
エンターブレイン 2008-04-02

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