「汚れた舌」#2


 舌の悪に絡めとられた7人のうち、白川(藤竜也)が一番善良な人間ではあるというのがわかった回。悪気がないって一番タチが悪いけれど…。

 千夏(飯島直子)の父親の死因は引き金にはなってしまったかもしれませんが、かなりおかん(松原智恵子)の思い込みに拠る所が大きいのかもしれません。というか智恵子が! 智恵子が怖いよ! 所構わず豹変しては「(白川を)殺せ!」と娘に吹き込むわ、娘の嘘に重ねた嘘を既に信用せずレンコンバキバキさせるわ、いもしない孫の玩具を買い込むわ、早く病院に行ってください!!


 一方、人によってコロコロ態度を変える耕平(加藤浩次)、可愛い顔して姑の悪口を娘に吹き込んでた杏梨(牧瀬里穂)、破滅の仕込みに夢中の弘子(森口瑶子)、知ってか知らずか弘子の意のままに動く光哉(田中圭)と、波乱万丈キャラ勢ぞろいの涼野家。今回最大にゾクゾクッときたのは、悪口を吹き込まれた亜子(耕平と杏梨の娘)が平気の平左で弘子に向かって暴言を吐き、その娘の服をひっつかんで笑顔で「誰から聞いたの?」と引きつった笑顔で問う弘子でした。怖ェ!! まあ、弘子はある意味自業自得なんでしょうが……


 しかし千夏と耕平は一向にそういう関係にならないというか、少なくとも千夏には全くその気がないのに、周囲が勝手に誤解してガンガン破滅への仕込みが進んじゃってる所が面白いと思いました。


 田中圭は今回はフツー。いや出番は多いし、花屋エプロン姿も素敵でしたが、早くアバンタイトルで見せた「二枚舌」を発揮してもらいたいものです。