「舞-HiME」 #24


 この話が酷いなぁと思うのは、「戦って生き残らないと、自分の大事な人が消滅」と言われ、戦わざるを得なくなってしまった12人のHimeたちによるバトルロワイヤルな点です。

 このバトロワが表向きはあくまで公正なバトルのようになっているんだけど、実際は最初から勝者は決定していて、それが主人公の舞衣なんですが、ゲームマスターである黒曜の君とその背後組織の一番地は手駒を使ったり裏工作したりして彼女が生き残るように仕組む 、或いは彼女の大事な人が消滅するように仕組む → そんな事全く知らない舞衣は目の前で友が、大事な弟が、好きな人が、まるで己の所為で消滅するかのように消えていくのを見て壊れていく → 最終的に生き残って世界を変える能力は得ても、何もかも失って完全に壊れた舞衣をボスの黒曜の君が手に入れる → 黒曜の君が世界を変える能力を使ってやりたい放題、というこの壮絶出来レース具合がアイタタタ。

 前半の萌えアニメはどこへ! というか、今やこの鬱をやるための萌えだったんだなぁと思いました。好きにならずにいられないキャラをたくさん出しておいて、不幸のどん底に突き落とす。酷い!! 主人公は最強な予定調和を逆手に取って、最強なのは全部お膳立てしているだけ、という悲惨極まりない現状を残すところあと2話で消化できるでしょうか。心配。