「世界の中心で、愛をさけぶ」特別篇


 亜紀の死からの卒業と、卒業式をかけた構成の特別篇です。特別篇という名の総集編ともいいます。
 まあそれはそれで、狙いどころは間違ってないと思うのですが、その肝心の卒業式の場面がとってつけたシナリオだったのは、時間がなかったのでしょうか。多分間違ってないと思います。


 たとえば卒業式で、生前「いい子」の亜紀を嫌ってて、入院した後も亜紀に悪態をついていたクラスの女生徒たちとか、亜紀にチューした学級委員の安浦君とかの心情が一瞬でも出るのかと思いきや、フォロー一切なし。
 彼ら一応レギュラーキャラだったというのに、酷い仕打ちです。


 また卒業式のシーンで、スケちゃんはサクたちとは違うクラスだったのに、何故朔太郎たちと同じクラスの列にいて、ボウズの前に卒業証書を貰っているのでしょう? クラス間違ってるよ!


 その前に彼はあれだけ授業に出ていなくて、卒業単位はちゃんと取得できたんですか? 実は成績優秀だったの? それとも裏金を積んだ?(亜姫母上の説) 謎です。


 それにスケちゃんは式という名のイベントには一切出ない人間というキャラ設定だったのに(それが伏線になったエピソードもあったのに)、卒業「式」には何で出席しているのでしょう? 


 この特別篇に限らず一事が万事、このドラマは全体的に「純愛」或いは「泣き」シチュエーション優先で、そういう辻褄を合わせる事は放棄していたような気がします。


 しかし一番納得いかないのは、山田の新カットが1シーンって……主役なのに。綾瀬嬢に至ってはゼロですよ(死んでるからしょうがないんですが)。あ、憑きモノの取れた緒方直人の出番は多めでした。


 ところで、実年齢だと緒方さんの方が恩師役の松下由樹より年上みたいです。ひえー。