ベストセラーの背景。


 「世界の略」を始めとしたベストセラーの背景を考察するニュースを見まして、たとえば100頁の小説も、紙やらなにやらを調節する事で150頁に見せるというところにあるんだそうです。

 書籍を厚く見せる事で、読み終わったとき、「厚い本だけど、一気に読み終えたよ」と爽快感を得、それが物語に対しての爽快感にも繋がるんだトカ。
 確かに厚い書籍を読み終わった後は、達成感とかありますよね。

 逆にいえば、本を読む事の楽しさ・面白さを逆手に取った戦略が気に食わなくもあります。装丁もそりゃ大事な要素ですけどね。


 ちなみに今まで読んだ本で、一番読み終えた時、自分よく頑張ったよ、と思ったのは、自分の場合ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」。

 学生時代の中世キリスト教学レポート資料で読まざるを得ないというのもあったんですが、読んでる最中、何回本をブン投げようかと思ったか……(友達からの借り物なので投げられなかった)。


薔薇の名前」は映画にもなっていて、そちらはあの原作をよくぞここまで面白くしたよ、というくらい面白い上、主演がショーン・コネリーなのでオススメです。