『鋼の錬金術師』#31「罪」


「手と足をありがとう。出来損ないの命をありがとう。どんなに憎んでも憎み足りないぐらい感謝してるよ。
さあ! 君の身体全部くれ。それで僕は人間になる!!」…ラース


 失ったものを蘇らせようとした人間たちの罪。エゴが生み出した命の塊がエドを、イズミを怒りのままに責め抉った31話です。


 以下箇条書きに。

エドワード・エルリック(踏んだり蹴ったり)
師匠に蹴られるわ、キメラに引きずり倒されるわ、ホムンクルスの正体を知って大ショック茫然自失の主人公。ああその痛みに引き裂かれそうな表情がエンヴィーじゃないですが、大変よろしゅうございました。
アルフォンス・エルリック(兄さん命)
先週だかアームストロング少佐に言われた、「もしも少年(ラース)の手足がエドの手足だったらどうするのか。引きちぎるのか」という問いに対し、これ以上ないくらい明解かつブラックな回答を出したもう一人の主人公。アルったら引きちぎる気満々でした。茫然自失の兄に代わって、兄の身体を狙うラースと戦闘開始です。
ウィンリィ(ヒロイン)
本編悲惨のきわみでしたので、エンディング見て初めてほっとしました。
イズミ師匠(お母さん)
子供が死んで、でも「次」があるからこの子は諦めようといわれても、お母さんにとってはかけがえのない子供だったからこそ犯した禁忌の結果が現在の状況って……あんまりだよ會川(脚本家)!!
少年(憤怒のラース)
遂に明かされた少年の正体は、「七つの大罪」の”ラース(憤怒)”って、原作のラースと別人物で、原作のラース(アニメでもお馴染みのあの人)は、じゃあなあに? 
エンヴィー(嫉妬)
エドを責め苛むためだけに「予定」を捻じ曲げたエンヴィーですが、そんなまわりくどい事しなくとも、スロウスとエドを引き合わせたら、一発で発狂寸前にまでエドを追い込めると思うんですが、それはまだまだ先の話なのでしょうか。あと彼の台詞は何気に「七つの大罪」たちの伏線説明になっていて、チェックしろって事ですね會川(脚本家)!
スロウス(怠惰)
人体練成によって産み落とされたホムンクルスたちが、練成しようとしたものの面影をとどめているなら、ラストはスカーの兄が産み落とし、ラースはイズミ師匠が産み落とした。じゃあエルリック兄弟の母親に酷似した彼女は……。
グリード(強欲)
グリードさんあっさり撤退しすぎです。しかも逃げの方法がボートって……


 
 今回はホムンクルスの正体他、ひとつの鬱頂点の回でしたが、何が怖いって、イズミ師匠が練成したホムンクルスですよ。放送コードを本気で大心配のグロさ大爆発。